「目的を持った運動・スポーツ」とは?

スポーツの実施に関し、これまで広く一般に向けた普及啓発や環境整備を行うなど、国民のスポーツ実施率の向上に焦点を当てた施策を推進してきましたが、運動・スポーツの効果を高めるなど、質的な視点を持った取組を更に推進していくことが重要であると考えます。
そのため、性別、年齢、障害の有無等にかかわらず多様な人々のスポーツを通じたライフパフォーマンスの向上に向けて、心身の維持・向上が必要な機能に焦点を当て、運動・スポーツの影響に着目し、それに適した方法や目的を定めた運動・スポーツ(目的を持った運動・スポーツ)を推進していくため、そのねらいや方向性について新たに示しています。

概要はこちら
(参考)スポーツ庁 ライフパフォーマンスの向上に向けた目的を持った運動・スポーツの推進について

ライフパフォーマンスの向上に向けた目的を持った運動・スポーツの推進について
~目的を定め、心身に多様な変化を与える~
  • 運動・スポーツの効果を高めるためには、心身の維持・向上が必要な機能に焦点を当て、その効果や影響に着目し、それに適した方法や目的を定めた運動・スポーツ(目的を持った運動・スポーツ)を実施することが重要です。
  • 心身に多様な変化を与える運動・スポーツを実施し、それぞれのライフステージにおいて最高の能力が発揮できる状態(ライフパフォーマンスの向上)を目指すことによって、健康の保持増進は もとより、QOL(Quality of Life, 生活の質)を高めることなど、生きがいのある充実した生活を送ることにも寄与できます。
  • スポーツを「する」ことを通じた「楽しさ」や「喜び」、「ともに」行い「つながり」を感じること、心身の健康増進等といったスポーツの価値を高めていくことは重要であり、 引き続きスポーツ実施率向上のための施策を推進することが必要です。
    これまでの取組に加え、運動・スポーツの効果を高めるなど、質的な視点を持った取組を更に推進することが重要です。

性別、年齢、障害の有無等にかかわらず多様な人々のスポーツを通じたライフパフォーマンスの向上に向けて、
目的を持った運動・スポーツを推進していくため、そのねらいや方向性について取りまとめました。

推進のねらいと方向性
  • スポーツは、体を動かすという人間の本源的な欲求にこたえるものであり、スポーツを支える土台としてのコンディショニング※や、その方法としての多様な目的を持った運動 (エクササイズ・トレーニング)とともに人間の潜在的身体能力を開拓するものと捉えることができます。
    ( ※最高の能力を発揮出来るように精神面・肉体面・健康面などから心身の機能を調整すること。)
  • 運動・スポーツに関係する4つの要素(筋骨格系、神経系、呼吸循環・内分泌代謝系、メンタル系)に焦点を当て、目的を明確化して運動・スポーツを実施。心身に多様な変化を与えられ、 得られる効果や適応性を高めることができます。
  • 身体診断「セルフチェック」動画等を用いて自身の状態を把握。自主的に身体への意識及び関心を高めることができ、効果的な運動・スポーツの実施への寄与が期待できます。
  • 多くの人々が、自らの心身機能の状態や運動・スポーツの影響及び効果に対する関心を高め、個人の適正及び健康状態に応じて、ライフパフォーマンスの向上を目指し、目的に合わせて運動・スポーツ が実施できるような環境整備等が求められます。

自身の身体の状態を知ろう!

まずは、健康的な日常生活のために自分の身体を把握し、意識的に身体を動かしてみませんか?
スポーツ庁では、老若男女問わず自分のペースで簡単に自分の身体の状態を知ることができるセルフチェック動画を公開中です。

これは、室伏長官が独自に考案したメソッドで、11編の部位毎に長官自ら模範実演しています。
模範動作ができなかった場合や身体の状態を改善するための動画も併せて公開中で場所を選ばず、
道具も必要としない、気軽に自分の身体機能の状態を知るための身体診断ツールとして、ぜひご活用ください!!

【開催報告/アーカイブあり】室伏長官による「3ヵ月チャレンジ 身体機能向上プログラム ~自分の身体を知り、運動で最高の状態へ~」

令和5年6月26日(月)、「Sport in Lifeプロジェクト」の一環として、コンソーシアム加盟団体の方々を対象とした『身体機能向上プログラム』を開催しました。

当日のプログラムでは、長官が挨拶を述べた後、早稲田大学 スポーツ科学学術院 金岡恒治教授は研究者の視点から、株式会社R-body 鈴木岳.代表取締役はトレーナーの視点から、「ライフパフォーマンス向上を目指して、自分の身体を知り、身体機能の維持・向上を目的としたエクササイズを行うことの重要性」について講演しました。また、長官は、身体機能(柔軟性・筋力・バランス)をセルフチェックすることの重要性等について講演しました。​

室伏長官が考案・実演する「紙風船エクササイズ」動画

~小さなお子さまからご高齢の方まで手軽に簡単にできる全身運動「紙風船エクササイズ」動画を公開中です~

これは室伏長官が独自に考案した紙風船を利用したエクササイズ動画で、基礎編として「押すだけ超簡単エクササイズ」、応用編として「伸びるエクササイズ」「腰を痛めないひねり運動」「チームワークを鍛える」を長官自ら模範実演しています。

動画では、身体への負荷が少なく筋肉に適度な刺激を与え、色々な身体の部位を動かしながら安全に運動することができるエクササイズのうち、上下・回旋・ひねるエクササイズ、2人以上で左右・前後・交互に身体を動かすチームワークを伴うエクササイズを紹介しています。

どこでも誰でも安全に行える「紙風船エクササイズ」。 皆さん、無理せずご自身のペースでぜひお試しください!

【紙風船エクササイズとは】
  • 室伏長官がアスリート時代に考案し、実践していたエクササイズの一つです。
  • 小さなお子さまからご高齢の方、そしてトップアスリートまで幅広く実施していただけるエクササイズです。紙風船をつぶさない、落とさないように様々な筋肉に力を入れたまま、紙風船を色々な方向に動かすエクササイズです。
【紙風船エクササイズの特徴】
  • 紙風船をつぶさないようにしながら、紙風船をつぶすイメージで最大限力を入れることがポイントで、この力の入れ方は今までのエクササイズにはない方法です。
  • 関節に負担をかけずに低い負荷で、力の入れ方を意識しながら身体の使い方を効果的に学習できることが特徴です。
  • 筋肉の部位によって重りを使ったトレーニングと同等かそれ以上に筋肉が働くというエビデンスもあります。
【エクササイズの応用例】
  • ペアや3人以上で一緒に行う紙風船エクササイズ:紙風船をつぶさないように、お互いが相手の動きにあわせて様々な方向に身体を動かすエクササイズです。このエクササイズでは、相手の動きを感じ取る能力、またそれに応じて協調的に身体を動かす能力が高まります。また、このエクササイズを通じて、人とのつながりが実感でき、ともに集まり、エクササイズをともに楽しむことにもつながります。
【科学的な根拠】
  • 50%1RM(1回挙上可能な最大負荷の半分の負荷量)のショルダープレス(腕を挙上する運動)と紙風船を使った腕を挙上する運動を比較すると、紙風船では体幹の筋(内腹斜筋、外腹斜筋)の活動が有意に高かった。

Sport in Lifeとは?

スポーツ庁は2020年東京大会のレガシーとして、
多くの方にスポーツを楽しんでいただける社会を目指します。
是非、本プロジェクトへ参画いただき、
オールジャパンでSport in Life(生活の中にスポーツを)の実現を目指しましょう!