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ユニバーサル・スポーツ「ボッチャ」で、スポーツ機会を増やしたい

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ユニバーサル・スポーツ「ボッチャ」で、スポーツ機会を増やしたい

ユニバーサル・スポーツ「ボッチャ」で、スポーツ機会を増やしたい

<取組概要> “健常者と障害者の相互理解促進”や“共生社会実現への貢献”を目的に、“静岡県内の特別支援学級がある小・中学校の児童・生徒・教員”を対象に『ボッチャ』をユニバーサルなスポーツ教材と位置づけて体験授業「チャレンジ!ユニ★スポ」を実施。(公財)静岡県障害者スポーツ協会、筑波大学体育系 准教授 齊藤まゆみ氏の協力や指導を得て、2019年より実施している。
  
<取組の狙いとポイント>
障害者スポーツの1つであるボッチャが、障害者向けに生まれた競技であると同時に幅広い年齢層や性差、運動能力、障害の有無に関わらず、誰もが他者との交流、多様性の理解など、今後、社会が求める共生社会実現に向けたスポーツ活用策としての有用性をもつことに着目。
ボッチャ体験会に加え、1)障害者スポーツに関する知識の提供(学習機会)。2)スポーツが苦手な人に対するスポーツの有用性、価値への理解浸透、意識変革。3)スポーツ普及を通じた障害者への理解促進、偏見などの減少。4)社会的価値の醸成(学術的価値)を有する活動とした。
体験授業の前には、事前学習として国際パラリンピック委員会の公認教材である『I’m POSSIBLE(アイムポッシブル)』を使用、スライド、ワークシート、動画を提供し、協力校に実施を依頼。また、体験授業の前後には、体験会に参加する子どもたちに計三回のアンケートを実施し、児童・生徒の「障害のある人への距離感」や「障害者や障害者スポーツのイメージ」等の意識の変容を調査した。
  
<実施体制・運用状況等>
・体験会:毎年4月に体験校を募集。6~12月にかけて、静岡県内の小・中学校10校程度を訪問。障がい者スポーツ指導員による実技指導。
 2019年度:参加者約1200人。全15校(小学校14校、中学校1校)。児童生徒1135人(特別支援対象児含む)、教員54名。
 2020年度:参加者850人。全12校(小学校12校)。児童生徒814人(特別支援対象児含む)、教員41名。
・意識変容調査:体験授業実施前に、教材にて事前学習と一回目のアンケート実施。体験授業終了時に二回目、終了して数か月後に三回目のアンケート実施。
  
<取組効果>
・ボッチャの感想について、思っていたより面白かった(87.6%)が最も多く、次いで友達とボッチャをやってみたい(67.6%)、ボッチャ以外のスポーツをやってみたい(67.5%)となり、多くの児童生徒が前向きな意向を示した。
・一連の学習内容が小学生においては障害のある人に対するイメージをポジティブな方向に変容させることが示された。
・小学生中学生ともに、障害のある友だちとスポーツをするために自ら主体的に関わっていこうとする意識の醸成や必要な場面でアダプテッドを適用しようとする意識があることも明らかとなった。
  
https://www.ymfs.jp/project/support/report/universal-sports/
  
<今後の展開、取組方針>
・2021年度も継続して「チャレンジ!ユニ★スポ」を開催予定。
・意識変容調査結果:「チャレンジ!ユニ★スポ」での児童・生徒の意識変容調査のレポートは2021年3月末発行の「2020年度 障害者スポーツを取巻く社会的環境に関する調査研究」にて発表。当財団HPにて掲載します。
  
https://www.ymfs.jp/project/culture/survey/