「ライフパフォーマンス」とは

スポーツ庁では、目的を持った運動・スポーツを推進し、性別、年齢、障害の有無等にかかわらず多様な人々の運動・スポーツを通じたライフパフォーマンスの向上（それぞれのライフステージにおいて最高の能力が発揮できる状態）を目指しています。 ライフパフォーマンスについて、具体的に示してわかりやすく情報発信していくため、「ライフパフォーマンスの向上に向けた目的を持った運動・スポーツの実践に関する実態・ニーズ調査」検討委員会では、様々な分野からみた捉え方や関連する観点と要素を踏まえて、ライフパフォーマンスを検討、整理しました。

検討委員会委員： 川村 顕（早稲田大学）、久木留 毅（独立行政法人日本スポーツ振興センター）、工藤 和俊（東京大学）、久野 譜也（筑波大学）、鈴木 秀典（日本医科大学）、関根 康人（東京工業大学）、玉置 龍也（横浜市スポーツ医科学センター）、津下 一代（女子栄養大学）、前田 慶明（広島大学）、山下 大地（独立行政法人日本スポーツ振興センター） ※五十音順、敬称略

事務局： 公益社団法人　日本理学療法士協会

ライフパフォーマンス ～これからの時代を切り拓くために必要な力～

• スポーツ庁では、令和５年８月に「ライフパフォーマンスの向上に向けた目的を持った運動・スポーツの推進について」を取りまとめ、性別、年齢、障害の有無等にかかわらず多様な人々がライフパフォーマンスの向上（※１）を目指し、目的を持った運動・スポーツ（※２）を実施できるようにするため、様々な取組を推進。 ※１　それぞれのライフステージにおいて最高の能力が発揮できる状態 ※２　心身の維持・向上が必要な機能に焦点を当て、運動・スポーツの影響に着目し、それに適した方法や目的を定めた運動・スポーツ
• 取組の一つとして、ライフパフォーマンスの向上に向けた目的を持った運動・スポーツの実践に関する実態・ニーズ調査を実施。
• 実態・ニーズ調査では、ライフパフォーマンスの整理、調査の内容や方法等の検討を行うため、スポーツ科学、医学、健康科学、リハビリテーション学、心理学、薬理学、経済学、地球惑星科学等の分野の学識経験者・専門家から構成される検討委員会を設置。
• ライフパフォーマンスについて、具体的に示してわかりやすく情報発信していくため、検討委員会で検討・整理を行い、中間取りまとめ。

様々な分野からみたライフパフォーマンスに関連する観点と要素には、いくつかの共通項があり、そうしたことを踏まえると、ライフパフォーマンスについては、 次のとおり整理できると考えられる。

ライフパフォーマンスについて

ライフパフォーマンスとは、困難な状況に陥ったとしてもそれを乗り越える力であり、それぞれのライフステージにおいて、環境変化や心身の変化を知覚し、心身機能を適応させながら、個々の課題解決や目標達成に向けて発揮できる能力をいう。

• ライフパフォーマンスは、人生100年時代の生活を支える基盤となり、この能力を開拓することにより、心身の健康の保持増進はもとより、Well-beingの維持・向上に寄与。
• ライフパフォーマンスには、①自然・社会の環境変化や加齢等に伴う心身の変化（以下「環境変化等」という。）を知覚する能力、②知覚によって得られた情報に応じた、環境変化等への心身の対応・調整・適応能力（感染症等の疾病に対する耐性を含む。）やレジリエンス、予見行動力が含まれる。
• ライフパフォーマンスの向上には、運動・スポーツの欲求を高めるとともに、目的を持った運動・スポーツの実施によって個々の能力をより高めていくことが重要。なお、個々のライフパフォーマンスの向上によって、それぞれが相互に影響し合い、新たに活力を生み出し、集団ひいては社会の形成、発展等にも寄与。
• ライフパフォーマンスは、行動範囲、活動の量・質、運動器(※)の機能、自己効力感、幸福感、満足度、運動・スポーツ等を実施するための自分に合った時間の使い方を含めた複数の指標により、自覚や観察ができる。 ※身体運動に関わる骨、筋肉、関節、神経などの総称のこと。

ライフパフォーマンス とは

• 困難な状況に陥ったとしてもそれを乗り越える力であり、それぞれのライフステージにおいて、環境変化や加齢等に心身機能を適応させながら、個々の課題解決や目標達成に向けて発揮できる能力</em
• ライフパフォーマンスの向上を目指すことは、心身の健康の保持増進はもとより、QOLを高めることなど、Well-beingの最大化に資する

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