「Sawayakaウオーク」ウオーキング運動
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久しぶりの運動にはワクワクが詰まっている! コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社の健康経営

忙しいビジネスパーソンにとって、運動の機会を捻出するのは難しいものであると思われがちです。しかし、全社を挙げて社員の健康増進を図る仕組みづくりに積極的に取り組んでいる会社もあります。社内のウオーキングイベントを企画した、コカ・コーラ ボトラーズジャパンの広瀬拓真さんに話を伺いました。

加盟団体情報

コカ・コーラ ボトラーズジャパン株式会社

代表取締役社長 最高経営責任者 カリン・ドラガン

2001年(平成13年)6月29日

東京都港区赤坂九丁目7番1号 ミッドタウン・タワー

「すべての人にハッピーなひとときをお届けし、価値を創造する」というミッション達成を目指し、お客さまに安全・安心で高品質のコカ・コーラ社製品を提供している。
また、社員自らが活動的かつ健康的なライフスタイルを送り、安心して楽しく働くことが大前提であると考え、2020年よりウオーキングを利用した社員向けのイベントも実施している。

貴社では、スポーツの発展や推進に関する取組としてどのようなことを実施されていますか。

弊社では、ビジネスの成長と社会の持続性をひとつの課題として捉える共創価値(CSV:Creating Shared Value)概念を経営に取り入れ、「多様性の尊重」「地域社会」「資源」の区分に分けて取り組んでいます。スポーツの分野は、そのうち「多様性の尊重」「地域社会」の一部を担っているといえるでしょう。
多様性に関しては、さまざまな障がいのある方が働くことのできる職場を目指し、障がい者雇用を積極的に行っていると同時に、障がい者スポーツ選手の雇用と支援を行っています。現在、弊社には5名のパラアスリート・デフアスリートが在籍。業務と競技を並行し、日々目標に向かって邁進しています。
地域社会への貢献については、自社の女子ホッケー部「コカ・コーラレッドスパークス」を運営。試合で地域の皆さんに感動を届けるだけでなく、スポーツクリニックを通じて皆さんと交流したり、拠点である広島を中心に、地域イベントに参加したりしています。
社員に対しては、コミュニケーションや運動機会の醸成を目的に、サークル活動を行っています。例を挙げると、野球、フットサル、サーフィン、ビーチバレー、バドミントンなど。また、所属人数が10名以上、月に1回以上の活動などの条件を満たしたサークルには、補助金の支給もあります。私自身も、バスケットボールサークルに所属しています。スポーツを通じて、さまざまな部署の人と交流できて楽しいのが、サークル活動の魅力です。
昨今は、コロナ禍の影響で社員間のコミュニケーションや運動機会が減ってしまったので、気軽にできるウオーキングを主にしたイベントに力を入れ始めました。

それが「Sawayakaウオーク」イベントですね。まずはイベント始動の経緯と概要をお聞かせください。

本イベントは、2019年からスタートしました。社員の健康保持・増進を「運動」「禁煙」「睡眠・休養」「食事」「メンタル」の5つの項目に分け、これを「Sawayakaチャレンジ」としています。「Sawayakaウオーク」は、「運動」の項目に当たるものです。
社員が日常的に健康づくりに取り組むイベントを検討した際に、身近に取り入れられるものは何かと考え、ウオーキングを選定しました。しかし、具体的にイベントを開始した矢先に新型コロナウイルスの感染が拡大し、在宅勤務や直行直帰等により、働き方も大きく変化してしまいました。そこで、個々の健康づくりだけでなく、離れていても同じ目標を共有して、チームビルディングの役割も果たすものを目指すことにしました。
弊社では、会社携帯として全社員にスマートフォンを貸与しています。そこへ、弊社が開発した「Sawayakaウオーク」のアプリを配信しました。アプリ内では、毎日歩いた歩数が分かるだけでなく、会社が推奨した毎日8000歩の目標に対し、1日、1週間の目標に対しての到達進捗状況も確認できるようになっています。また、任意ですが、チームを作って参加することも可能とし、チーム順位も見ることができるようになっていますが、人やチーム同士の競争ではなく、自分の目標に応じて無理のないウオーキングを推奨しています。個々の運動機会の創出とチーム内のコミュニケーションが狙いです。
アプリとは別に、イベントを盛り上げるためウオーキング中に撮影した地域の名所や景色を、社員専用のSNSに投稿するフォトコンテストを開催しました。投稿された撮影者の名前を見た別の社員から「久しぶり」とコメントが入る等、SNS上でのコミュニケーションに繋がっています。さらに、弊社は「称賛」を文化としていて、システム上で感謝の気持ちを表したバッジを贈り合う仕組みがあります。「ありがとう」など既存のバッジに加えて「健康増進」バッジをつくり、社員同士で歩数を称賛する際に贈り合えるようにしました。

「健康増進」バッジのイメージ

イベントの結果はいかがでしたか?どのくらいの社員さんが参加し、どのような反響があったのでしょうか。

「Sawayakaウオーク」アプリはすべての社員へ貸与したスマートフォンに強制的にインストールされるのですが、イベントに参加してもらうためには、それを開いて自分の情報を登録しなければならないというハードルがありました。社員に対するイベント周知については、かなり力を入れたところです。
既存の参加者には次回開催をメールで案内し、社内SNSで定期的に呼びかけることで新規参加を誘引しました。結果、昨年は4回イベントを行い、第1回の参加者は3563人(23%)でしたが、4回目には7705人(51%)の参加がありました。
イベント終了後には、参加者へアンケートを実施するのですが、4回目終了後のアンケートでは、回答者のうち26%が「イベント期間中に週4日以上ウォーキングを実施した」と答えてくれたので、運動が習慣化できたといえるのではないでしょうか。そのほか、「イベントを機にウオーキングが日課になった」、「イベント期間外はどうしても実施できなかったので、毎月やってほしい」という声をもらっただけでなく、「無理して歩きすぎてしまった」と答える人もいたほどでした。
歩数の捻出方法について上位者にヒアリングしたところ、「これまで車で行っていた買い物に歩いて行く」「線路沿いを趣味の電車を眺めながら歩く」「日常的に階段を使う」「在宅勤務メインなのでお昼に散歩する」などの工夫が聞かれました。私自身も、6歳と3歳の子どもがいて、以前は外に遊びに行きたいと言われて億劫に感じてしまうときがあったのですが、このイベントを機に積極的に外遊びに行くようになりました。このように、社員からその家族にまで波及し、ライフスタイルが好転していることがうかがえます。

Sawayaka Photoコンテスト 社内SNS投稿内容

「Sawayakaウオーク」イベントを活用した今後の展開は検討されていますか。

プライベート携帯でも参加できるようにして欲しいという声が多かったので、現在実施している5回目のイベントから、弊社が昨年導入した健康管理アプリを活用した方法に移行し、個々人のプライベート携帯での参加ができるようになりました。
今年は、BMIスコアを適正値に近づけることをイベントのゴールにしています。去年は導入の年だったので、歩くことに対してのハードルを下げるのが目標でしたが、今年からは結果に踏み込んでいきたいと考えています。2月からは健康診断が始まるので、体重やBMI値など、去年との違いがどれほど出るかも集計したいと思います。

本イベントに限らず、運動をする人を増やしたり、運動を再び始めるきっかけを作ったりするような、将来的な構想がありましたらお聞かせください。

今後取り組みたいのは、ウオーキング以外にも気軽に取り組むことのできる運動機会の提供です。例えば、先述した健康管理アプリを用いて、運動に関する動画配信コンテンツを更新していくことを考えています。既に自社のホッケー部ともコラボして、実際にアスリートが実演する簡単な運動やストレッチなどの動画を撮影し、アプリ内で公開しています。
また、運動とは少し離れますが、アスリートの食事とのコラボも考えています。アスリートの体調を管理している栄養士が作るメニューを、社員専用SNSに公開して参考にしてもらうことで、個々のBMI値改善にも役立てられたらいいなと思っています。

最後に、これから「#久しぶり」にスポーツや運動に挑戦してみようとしている方々に、一言お願いします。

久しぶりに押し入れから引っ張り出してきた、古いギターやアルバムなどを見ると、なんだかワクワクしますよね。久しぶりに取り組む運動にも、それらと同じようにワクワクが詰まっていると思います。
弊社では、運動からしばらく離れていて、久々に歩いてみようかなという人を昨年から呼び込んでいるので、今後はその方たちに、いかに楽しんで運動を続けてもらうかが課題です。みなさんもぜひ、久しぶりに運動を始めて、楽しみながら継続してみませんか。

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