一般社団法人 日本卓球協議会

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福原愛 卓球クリニック RALLY UP PROJECT

福原愛 卓球クリニック RALLY UP PROJECT

プロジェクト概要

福原愛卓球クリニックは、卓球の技術向上とスポーツによる国際交流を目的として、2025年2月1日〜2日に東京都渋谷区の渋谷卓球倶楽部にて開催されました。本クリニックは、元卓球日本代表であり日中友好の架け橋として活躍する福原愛氏を特別講師に迎えて行われたものです。
当協議会は「卓球を通じて、心と身体、そして社会を育てる」ことを理念に掲げ、地域スポーツ振興や次世代育成、スポーツによる国際貢献に取り組んでおります。特に、卓球を通じた異文化理解や共生社会の形成に重きを置き、プロ選手だけでなく、ジュニアや初心者にも門戸を開いた普及活動を行ってきました。
今回のクリニックは、そうしたミッションを具現化するプロジェクトの一環であり、福原愛氏が長年日中で培った経験を、次世代の育成に還元することを目的としています。1日目は技術指導と講話、2日目は試合形式のトレーニングを実施し、国内外からの参加者が技術だけでなく国際的な視点を持つきっかけとなる場となりました。


活動内容

①技術指導セッション(基礎・応用)
福原愛氏による直接指導を中心に、参加者のレベルに応じたグループ分けを行い、フットワーク・フォーム・サーブ・レシーブ・ラリー力など、基礎と応用に分けた練習を実施しました。技術の“なぜ”に焦点を当てた理論的解説も行われ、参加者の理解と実践力を高める時間となりました。

②スペシャルトークセッション(質疑応答付き)
福原愛氏が、幼少期の練習方法、試合中のメンタルコントロール、国際大会での経験、日中の文化の違いなどについて語る講話を実施。参加者からの質問にも丁寧に答える時間が設けられ、トップアスリートとしての考え方を身近に学ぶことができました。

③グループ別アドバイス/ワンポイント指導
福原愛氏およびサポートコーチ陣が、少人数制で回りながら個別の技術や課題に対してワンポイントアドバイスを実施。各選手が自分の弱点を具体的に認識し、改善のきっかけを得ることができました。

④記念撮影・サイン会・参加証授与
クリニック終了後には全体記念写真の撮影と、福原愛氏との個別記念撮影・サイン会を実施。達成感と記憶に残るイベント体験となりました。


成果と効果

今回の福原愛卓球クリニックは、参加者・保護者・スタッフのいずれからも非常に高い評価を得ることができました。特に、福原愛氏による直接指導は、参加者のモチベーションを大きく引き上げ、卓球に対する意識や取り組み方に良い変化をもたらしました。
技術的な成果としては、ラリー中の体の使い方や基本フォームの見直しを通して、即座に改善が見られた参加者も多く、日頃の練習では気づきにくい細かな動作への理解が深まりました。また、単なる技術指導にとどまらず、福原愛氏の体験談やメンタルに関する講話が心に残ったという声も多く、技術と精神面の両方で参加者に良い影響を与えたといえます。

また、日中の参加者によるミニ交流イベントを通じて、言語や文化を越えたコミュニケーションが自然に生まれ、お互いを応援し合う場面も見られました。スポーツを介した国際的な交流の価値を、参加者が体験として実感できたことは、本クリニックの大きな意義のひとつです。
イベント全体を通じて、参加者同士の絆も深まり、新しい目標や視点を得たという感想が数多く寄せられました。SNS上でもポジティブな投稿やコメントが相次ぎ、広く共感と反響を呼びました。これは、単発のイベントにとどまらず、今後の卓球人生に長く影響を与える貴重な機会となった証でもあります。


課題と対策

一方で、今回のクリニック運営ではいくつかの課題も明らかになりました。
まず、定員の設定や対象レベルの明示が不十分だったため、技術レベルに差がある参加者間で満足度にややばらつきが見られました。これに対しては、次回以降「ビギナー・中級・上級」といったレベル分けや対象年齢層の明示、申込時のヒアリング項目の充実などを通じて、より適正なマッチングを実現する予定です。また、通訳体制の課題も浮上しました。特に中国からの参加者に対しては、技術説明がリアルタイムで伝わりづらい場面がありました。

今後は、事前に翻訳した配布資料の準備や、会場内にバイリンガルスタッフを複数配置するなどの対策が求められます。さらに、メディア対応やライブ配信については準備期間が短く、最大限の広報効果を発揮できませんでした。今後は、プロジェクト開始時からメディア対応チームを設置し、事前取材やオンライン配信の導線設計を強化する計画です。


今後の展開

福原愛卓球クリニックは、今後も継続的に開催していく方針です。まずは年2回の定期開催を軸とし、地域ごと(東京・静岡・関西)での展開を検討しています。地域密着型のクリニックとして各地の卓球熱を育むと同時に、トップアスリートと直接触れ合える機会を増やすことで、選手志望者のモチベーション向上にもつなげていきます。
また、日中交流の側面も拡大していきたいと考えています。中国国内の協力団体と連携し、将来的には「日中合同キャンプ」や「オンライン交流イベント」なども視野に入れた取り組みを構想中です。福原愛氏の国際的ネットワークを最大限に活かし、国を超えたスポーツ文化交流のモデルケースとなることを目指します。
さらに、次世代育成として「ジュニアリーダー制度」を設け、クリニック運営に若手選手が関わる機会も提供。学びと実践を循環させる持続可能な仕組みづくりを進めていきます。
今後も、福原愛氏とともに、卓球を通じた夢とつながりを全国へ、そして世界へ広げてまいります。

一般社団法人 日本卓球協議会

公式サイト

 

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