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岐阜県立大垣北高等学校硬式野球部

    • Sport in Lifeアワード
    • 働く世代・子育て世代向け

大垣北Jrベースボールラボ ~高校生がつくる未来の地域スポーツ~

大垣北Jrベースボールラボ ~高校生がつくる未来の地域スポーツ~

近年の情報環境の充実、効率的な学びによって、高校生が持つ可能性は無限大であり、地域のスポーツ発展に
大きな貢献が可能であると考えます。高校が地域のハブ的な存在となり、環境と人材を駆使し、地域と密接
な繋がりの構築が各地域で実現していくことが理想です。子供たちの日常的な運動習慣を、経済的な負担を強
いることなく、近い年代の高校生がきっかけを作り、学校全体で受け入れる体制を作ることができれば、
将来の子ども達の成長は大いに見込めます。

活動内容

令和4年3月25日に策定された第3期「スポーツ基本計画」においては、『スポーツを「つくる/はぐくむ」』、『「あつまり」、スポーツを「ともに」行い、「つながり」を感じる。』、『スポーツに「誰もがアクセス」できる。』という「新たな3つの視点」が示されました。
しかし『令和3年度全国体力・運動能力、運動習慣等調査報告書』によると現状は、小学生の1週間の総運動時間男女ともに令和元年以降、体力合計点は下降傾向にあります。こうした状況を踏まえ、本校の実践はスポーツ庁の基本計画の趣旨に沿い、以下の3点を目的としました。
① 地域の子ども達が継続的にスポーツや学習に取り組むことができる環境を作る
② 異年齢との関わりを通じ、互いの価値観を刺激し、長期継続的な人的交流を作る
③ 新たな競技ベースボール5を通じ、野球人口減少の解決の一助とする
当日の計画から実施、振り返りまで高校生が主体となって行い、小学生の成長のみではなく、高校生の
成長にも繋がります。

体の使い方を説明しながら、捕球の確認
小学生同士で実践

成果と効果

実施は梅雨と熱中症のリスクが高まる夏季以外であり、これまでの実施回数は24回、参加者は延べ1,100名を
超えました。近隣の小学校を対象にスタートした取り組みですが、他地区からの参加も増え、コロナ禍で制
限された日常からの脱却と新たな日常の構築を目指したこの取り組みの趣旨を理解し、変化を実感した小学
生、保護者が継続的に参加をしています。
技術の変化・野球へのモチベーションの変化
ラボ参加前を5とした場合の10段階の自己評価 6.82(5月実施)⇒7.17(10月実施)
ラボ参加前を5とした場合の10段階の自己評価 7.65(5月実施)⇒8.22(10月実施)

第一回日本野球学会にて成果発表
年齢に合わせて、言葉を選び、丁寧に教える

課題と対策

活動の中心は屋外の限られた時間であり、基本的に小学生の保護者はその場にはいないため、高校生が中心となり天候の急変に短時間で対応することが求められました。急遽、場所を準備し、座学を通じて野球のルールや知識を深める時間を作りました。その際、小学生既習の漢字も含めながら説明をしました。また参加小学生や保護者からのアンケートをもとに、メニュー作成にも生かしています。アンケートの内容は小学生の技術やモチベーションの変化を数値で表し、成長度をはかりました。

学習も含めた野球座学
野球のルールをクイズ形式で理解

今後の展開

活動実施の中心となる高校生は毎年入れ替わり、また携わる顧問の転勤も考えられる中、次世代へ「繋ぐ」ことが求められます。これまでの踏襲のみではなく、より良いものへと発展させるため高校生が研究を止めることはありません。そして、活動の輪を他地域にも広げ、「繋ぐ」ことが次へのステップであり、その動きは見え始めています。受賞したことで、この二つの「繋ぐ」がより加速し、確固たるものになりました。未来ある若者の大きな後押しとなりました。

ラボ参加小学生の公式戦の応援(次世代へ繋ぐ)
他県他校と野球教室を共同実施(他地域へ繋ぐ)
動きと思考の言語化①(外野手の捕球)
動きと思考の言語化②(説明しながら投球)

岐阜県立大垣北高等学校硬式野球部

公式サイト

公式インスタグラム

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