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一般社団法人輝水会

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障害のある人の定期的なプール活動(健康づくり)

障害のある人の定期的なプール活動(健康づくり)

安心な施設環境とサポートがあれば水中の特性によって障害のある人でも思いのほか自由に動け、泳ぐことも可能です。障害のある人にとってプールは物事へチャレンジする「心のきっかけ」、更に社会生活の自立にも繋がる場となります。地域の既存のプールを利用し、障害のある人に定期的な水中活動する場と機会を提供します。

活動内容

スポーツ庁における「障害児・障害者のスポーツライフ調査」によると、週1日以上のスポーツ実施率は20歳以上で30.9%、7~19歳で35.3%~とあり、年々増加傾向にあるものの、障害のない人の実施率52.3%と比べるとかなり低い数字である。また、障害のある人が利用しやすいように配慮された「障害者スポーツ施設」は全国で114か所(文部科学省,2016)しかないことを鑑みると、障害のある人がスポーツを楽しむための門戸は開かれているとは言い難い現状にあることが分かる。特にプールでの活動は、障害のある人には「危ないのではないか」「プールなんてもう無理」と本人もご家族も諦めてしまうケースを多く目にしてきた。しかし安心な施設環境とサポートさえあれば、「水中の特性」によって障害のある人でも思いのほか自由に動け、泳ぐことも可能である。地域の既存施設環境の活用によって安価な費用で誰もが参加できる持続可能なスポーツの機会を創出し、障害のある人がスポーツすることを通じて、障害受容と克服のための「心のきっかけ」を得て、社会生活自立を果たすために、定期的な水中活動する場と機会を提供、サポート者の育成を行っている。

アビリティエクササイズ後の集合写真
障害のある人のスポーツ実施率

成果と効果

本事業は交通事故や脳血管障害による片麻痺、先天性脳性麻痺等、障害のある人を対象に定期的なプール活動のための場を作り定着させた。プログラム内容は当法人の「アビリティエクササイズ®」メソッドを用いて各個人に合わせ調整した。また遠隔地の団体を対象にサポート者育成講習会、体験会を開催した。参加者228名から「体力と自信がついた」「杖歩行の足が軽い」「麻痺でも泳げた」「家族介助が楽になった」等の感想を得た。

サポート者を指導する様子
アビリティエクササイズの水中の様子

課題と対策

本事業はあくまでも当法人がスポーツ傷害保険等に加盟した上で執り行う「障害のある人のインフォーマルな取り組み」であるため、 「送迎がない」「参加費を負担に感じる」等の要望を持つ「介護保険等による安価なサービスの受給者」も含めて福祉活動を行う場合は、収益性を見込む事業とは成り得ない。社会に対して当事業の公益性を周知し、広くご支援ご協力を仰ぐため、WebサイトやSNSを活用し情報発信を展開中です。

アビリティエクササイズの様子
障害を克服して泳げたことに感極まる

今後の展開

地域の施設環境の活用によって安価な費用で誰もが参加できる持続可能なスポーツの機会を創出できる。それは障害のある人の通いの場ともなり、社会と接点を得ることで障害による二次的健康被害の防止にも役立つと考える。スポーツすることが障害受容と克服のための「心のきっかけづくり」となり、社会生活自立に繋がることを実証するため、広くご支援を頂き、地域毎の障害のある人のスポーツ実施率を高める取り組みに力を注ぎたい。

プールの中には自由と歓びがある
アビリティエクササイズ後の集合写真
水中リラクゼーションの様子
水中リラクゼーションの様子

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