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スポーツ庁では、一人でも多くの方がスポーツに親しむ社会の実現のため、
「Sport in Lifeプロジェクト」として、様々な取組を行っています。

その取組の一つとして、令和3年度にスポーツ人口の拡大に資する優れた取組を表彰する「Sport in Lifeアワード」を創設し、2回目の開催となる令和4年度は、審査の結果、9団体が受賞となりました。第2回「Sport in Life アワード」受賞団体一覧ページでは受賞団体、取組概要、評価のポイント、第2回「Sport in Life アワード」事例集、表彰式のアーカイブ動画を掲載しています。

本アワードで受賞された取組を広く社会へ発信することで、より多くの国民のスポーツ参加の機会を創出し、Sport in Life(生活の中にスポーツを)の実現を目指していきます。

【アーカイブ動画】令和4年度「Sport in Lifeコンソーシアム総会」
及び「第2回Sport in Lifeアワード」表彰式

※令和4年度「Sport in Lifeコンソーシアム総会」を同日に開催しました。
表彰式の様子は、01:01:50からです。

第2回「Sport in Lifeアワード」受賞9団体

事業者・団体名

一般社団法人 parkrun Japan

取組名

parkrun(パークラン)

取組概要

2004年にイギリスで誕生した無料コミュニティイベント「parkrun」。様々な年齢層、性別、国籍、体型、運動能力や身体機能、職業、バックグラウンドに関わらず皆が平等に一緒に楽しく屋外で活動できるよう、毎週土曜朝8時から5キロのウォーキング、ジョギング、ランニング、そしてイベントのボランティアに参加できる。参加費・事前予約不要という気軽さ、また毎週開催による生活習慣への取り入れやすさから、2022年は1,618回のイベントに累計61,499人が参加した。

評価ポイント
  • ・参加申込不要で制限もなく、アクセシビリティが高い。競争ではないことも評価できる。簡易なランニング大会にすることで全国各地に波及する可能性大。
  • ・毎週同じ曜日、時間帯で実施されているということで、習慣化につながっているプログラムであると思われる。ボランティアを含め運営スタッフの組織化は参考になるのでは。
事業者・団体名

アステナホールディングス株式会社

取組名

企業版ふるさと納税を活用した社内ウォーキングイベント「歩くふるさと納税」

取組概要

歩くふるさと納税は、社内ウォーキングイベントで従業員が歩いた歩数に応じて、企業が社会貢献のための寄付(企業版ふるさと納税)をする取り組みである。本イベントへの参加により、企業は健康経営、自治体は寄付による歳入増加、働く個人は社会貢献活動の実現等、それぞれ複数のメリットを得られる「三方良し」の仕組みが特徴。現在は、専用のスマートフォンアプリを開発し、サービスとして社外提供も行っている。

評価ポイント
  • ・社員のウォーキングが社会貢献に結びつくという優れたアイデアである。
  • ・身近なスマホアプリを使用するという手軽さに加え、比較的ハードルの低いウォーキングを採用することでスポーツを始めるきっかけとなりやすく、さらには運動しつづけることが社会貢献になるというモチベーションも維持されていることから継続性も期待できる。
    企業としても社員の健康増進が図れるという福利厚生面のメリットに加え、ステークホルダーにも対象を広げることで新たなビジネスチャンスとなる期待値が高まりそうで「八方よし」のバランスの取れた点を評価。
事業者・団体名

一般社団法人ルートプラス

取組名

スポーツアフターワーク

取組概要

毎週月水金曜日の20時〜22時に、従業員やその家族、知り合い、園児や小学生の子ども達等の参加者20名前後が近場の体育館に集まり、様々なスポーツをレクリエーションレベルで実施している。バレーボールやバスケットボール等のメジャースポーツだけでなく、バドミントンやスポレック等も行う。毎週3回(月水金曜)開催すること、また仕事後に参加できる時間帯に設定することで、週1回以上の参加をしやすくしている。従業員の週1回以上のスポーツ実施率100%。

評価ポイント
  • ・週3回、運動サークルを会社が主催している取り組みと読み取った。2018年から継続しており、家族や友人の参加も認めていたり、週1回以上のスポーツ実施率100%を達成しているのも素晴らしい。外部の施設を活用している様子で、他の企業でも応用可能な取り組みとして評価する。
  • ・「スポーツを実施する時間を仕事終了後の20時〜にしていること」や「レクリエーションレベルで初心者でも参加できる」点が評価できる。その結果、従業員の週1回以上のスポーツ実施率:100%達成は、素晴らしい。
    「歩く」だけでなく、「スポーツ」としての楽しさが感じられる。
事業者・団体名

株式会社ユーフォリア

取組名

働く人のウェルビーイングを実現する「ウェルネスプログラム」

取組概要

トップアスリートが受けている評価方法・身体的ケアを働く人向けにカスタマイズし、①サーベイやフィジカルチェックによる現状可視化、②専門トレーナーによる運動プログラムの実施、そして③プログラムの効果測定 までを一気通貫で行う。参加者が自身のコンディションの高め方を理解し、自身で運動に取り組みながら健康を維持していくことを目指す。
300名規模の工場で、肩こり腰痛を抱える30名の従業員に対して実施した結果、「プログラム満足度90%」、「肩こり腰痛の改善実感85%」と非常に高い評価を得た。

評価ポイント
  • ・社員のウェルビーイングを目標として、緻密なプログラムを構築している。さらに「産業アスレチックトレーナー」という新しいキャリアパスを提案する等、日本のスポーツ界の発展にプラスになる活動を展開している点が高く評価できる。
  • ・現状の可視化→改善プログラム→効果測定の一連のプログラムコンセプトや、体験した現場ワーカーの満足度並びにその後の運動の継続性等は高い評価ができると思われる。
事業者・団体名

一般社団法人 公園からの健康づくりネット

取組名

お昼休み☆20分ゆるゆるストレッチ

取組概要

平日の昼休みには多くのオフィスワーカーが昼食や休憩をしている公園を会場に、申込・参加費不要の誰もが気軽に参加できる運動プログラムとして開催。1回20分で、週1回を3か月間、計10回実施したところ、隣の会社で働く男性や女性が同僚を誘って参加したほか、近くに住む子育て中のママ等、延べ127名の参加があった。自宅や職場でもストレッチを続けるための冊子『続けるストレッチBOOK』を作成し配布・HPに掲載し、ストレッチ動画も公開することで、プログラム終了後のフォローアップも行っている。

評価ポイント
  • ・いますぐ始められる。誰でもできる。パーソナルトレーナーの方が教えてくれるのもメリット。ゆるい名前と20分と短い時間が、きっかけ、機会作りには最適。
  • ・昼休みに短時間で無料で簡単に参加できる運動プログラムの提供、フォローアップできる仕組みはありそうでない取組みである。スポーツを活用した昼休みの過ごし方の見本になると考えられる。
事業者・団体名

一般社団法人ダンス教育振興連盟JDAC

取組名

シニア向け「健康ダンス教室」の開催

取組概要

認知症予防・身体機能の維持・筋力の向上などを目的に、理学療法士が監修した安全性の高いプログラムで、音楽に合わせたストレッチ、脳トレ、オリジナルの振付によるダンスを約60分間行う。使用する曲は参加者の世代に合わせて、青春時代を思い出すような曲や、誰もが知るヒット曲を選ぶことで、聞いているだけで楽しくなる、身体を動かしたくなるよう工夫。令和2年度の大阪市内3区での開催から、令和3年度からは13区に拡大、令和4年度はさらに開催回数が増加し、年間200回を超え、延べ5,000名以上の参加実績となる見込み。

評価ポイント
  • ・これまでの活動を活かして、高齢者の課題をよく理解している点を高く評価する。
事業者・団体名

品川区教育委員会

取組名

しながわ学校2020レガシー

取組概要

東京2020大会に向けたオリンピック・パラリンピック教育をレガシー化するため、全区立学校・園において、これまでの体験活動を継続できるよう、区独自で予算措置(1校50,000円)をとった。また、区内開催・応援競技であった5人制サッカー(ブラインドサッカー)について、教職員への研修を年1回開催するとともに、8年生の全生徒に対しての体験教室を実施。パラリンピック競技をはじめ、他の競技への興味、体を動かすことの楽しさや喜び等、スポーツのもつ多様な価値や魅力に気付くことができた。

評価ポイント
  • ・品川区ならでは、の取り組み。競技団体としっかり連携をし、モデル確立していると思える。スポーツの成果や、満足度などまだまだ計り知れない。学校や、誰もが目にする場へ持っていけるのは品川区ならではで、他の自治体への再現も期待できる。
  • ・オリンピック・パラリンピックレガシーを意識し、具体的なオリンピック・パラリンピック教育につながる体験活動に反映させている点が優れている。本取組みや考え方は、全国に波及させていくための手本になる。
  • ・学校地域コーディネータの存在が大きいと見受ける。品川コミュニティスクールとの連携も大変参考になると思う。
事業者・団体名

嬬恋村

取組名

スポーツのチカラで村を元気に! 地域多世代交流活動「嬬恋村フィットネスフェスタ2022」

取組概要

子どもから高齢者まで全ての村民が「スポーツのチカラで元気に、笑顔になれる」よう、「健康」「防災」「遊び」という、地域で取り組んでいきたい課題をテーマにした「嬬恋村フィットネスフェスタ2022」を、春と夏の2回開催。多様な人々が様々な形で参画できる接点づくり、持続可能な取組にしていくための仕掛けとして、①様々な世代が一緒に楽しめるプログラム、②地域のプロスポーツとの共創、③地域の多様な人材がプレイヤーとして活躍できる体制づくりを行った。春は259名、夏は187名の参加となった。

評価ポイント
  • ・託児所などの設置はスポーツに親しみやすいきっかけ作りになっている。健康、防災、遊びの視点に地域としての意欲を感じる。エクササイズもあり、レパートリーが素晴らしい。
  • ・「多世代交流や様々な人々が、様々な形で参画できる接点づくりを行い、持続可能な取組みにしていく」というユニークなポイントは特に優れた観点である。
  • ・これまでの蓄積もあり、様々な工夫がなされていて、大変参考になると思う。
事業者・団体名

館山市

取組名

館山市スポーツ推進委員による、身近で気軽な楽しいスポーツ事業!

取組概要

新型コロナウイルス感染症によりスポーツから離れてしまった方や、自宅でもできる軽運動を知りたい方からの声を受けて、館山市スポーツ推進委員連絡協議会が行う「楽しい運動教室」を、8月を除き各月で異なるスポーツ推進委員が各自得意な運動を生かし開催。また、5月は「鏡ケ浦サンセットウォーキング」、6月は「館山市ボッチャ大会」を実施し、10月の「私の体力チェック」と題した大人向けの体力測定会では、体組成計などの測定結果も絡めたアドバイスを行い、生活習慣の見直しや運動習慣の提案をした。

評価ポイント
  • ・年間で、季節に合わせて運動プログラムを計画しているところが素晴らしい。女性向けアクションとしても、もっと様々なプログラムを構築してほしい。また、スポーツと健康という視点も増やしてほしいと期待した。
  • ・年齢や性別、障害の有無を超えたボッチャなど、スポーツの垣根を低くし、習慣化につなげる場の提供、工夫がちりばめられている。
  • ・スポーツ推進委員の活躍は、今後に期待されるもの。その点でこの取り組みは参考になると考える。